【シュートフォーム考察】スタンスが真逆のポジションからのジャンプシュート(デイミアン・リラード)
今回はデイミアン・リラードがプレシーズンマッチで見せた、珍しいジャンプシュートを紹介する。
ドライブ後、急ストップしプルアップジャンパーを打っただけなのだが、ストップ時のスタンスに注目して欲しい。リラードのような右利きは通常ならば右足を半歩程度前に出し、両足の角度をほんの少しだけ斜めに変えた状態でリムに向かい合った方がシュートをスムーズに打ちやすい。なのにリラードは左足が前に出た状態でストップし、更にはその状態からジャンプシュートを決めてしまったのだ。ヘルプディフェンスに対して、サイドステップを用いてスペースを生み出しジャンパーを狙ったのだろうが、キックアウトとシュートの判断が曖昧になり、このようなシチュエーションになったと考えられる。
リラードは真逆のスタンスからシュートを打つために、ジャンプしながら空中でターンを行うことで正確なスタンスに戻している。ターンをする際には決して力まずに、足を箒で掃くように前に投げ出す(スウェイ)ことで正確な空中姿勢を保っていることが分かる。ジャンプをする際には自分の持つ最大の力を出すのではなく、余裕を持つことが重要。
このような空中でのターンはターンアラウンドジャンパーや、シューティングハンド側のサイドからプルアップジャンパーを打つ時にも非常に役に立つ。ジャンピングシュートではこのようなターンを行うのは、ジャンプの時間が短いため非常に難しい。フィニッシュのバリエーションを増やす意味合いでも、状況次第ではこういったジャンプシュートを打てるようにしなければならない。
リラード4https://t.co/rAdvfnm8rq pic.twitter.com/PFr1fs8xct
— ut@NBA (@ut_heat) 2016年10月13日